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2019-01

CX-3に1.8リッターディーゼルという波紋

マツダのCX-3がマイナーチェンジで新型のディーゼルエンジンを積んできた。
1.8リッターという排気量は従来なく、ボアストロークも79.0×89.6で、デミオやアクセラも積む従来の1.5リッターの76.0×82.6とは違ってる。
開発費が莫大にかかるという新型エンジンを矢継ぎ早に投入するとはなんだか気合が入っている感じがする。


開発のきっかけはVWのディーゼル偽装だろうか。
この新型はパワーアップというより排ガス再循環システムであるEGRの活用範囲を広げて環境性能を重視しているそうな。
どうりでパワー向上は10%程度と排気量ほどアップしていない。


排ガス再循環のEGRなら吸気の酸素量が少なくなって燃焼温度も下がるので、高温の酸素過多な状況で発生しやすいNOx(窒素酸化物)の抑制に効果的。
ただ、EGRだと排ガスという不活性ガスのせいでパワーが低下するため排気量のアップでそれを補ったようだ。
2.2リッターならパワーにも余裕がありそうだけど、小排気量な1.5リッターだと高負荷時にEGRが利用できなかったらしい。
アクセルをちょっと強く踏むと途端にEGRをオフってNOx ドバドバな制御だと、某企業のようにこっぴどく怒られかねない。
現行のJC08の緩い走行パターンの負荷範囲ならお行儀よくできても、次のWLTCやこれからも厳しくなる排ガス規制だと1.5リッターでは対応が難しかったのかもしれない。




ただここまで大規模に変えるのなら、圧縮比も2.2リッターと同じ14.0にならなかったものだろうか。
今回の1.8リッターは前の1.5リッターと同じ14.8のままになっている。
14.0まで下げた方がマツダ自身が言うようにより低温低圧になってNOxが減り、更に上死点付近で燃料噴射できたり混合気化されたりしてエネルギー効率向上やスス(PM)の発生抑制とかができる気がする。


従来の1.5リッターエンジンだと1気筒あたりの排気量が小さくて冷えやすいため、始動性に難があるのを圧縮比を高めて対処しているのかと思ってた。
1.8リッターになれば450ccで、ガソリンだと冷却損失と燃焼効率の最適なバランスとされる500ccにかなり近い。
それなら冷却損失も大きく改善されて14.0でも始動するのかと思ったものの、2.2リッターの550ccと比べるとまだ2割少ない。
ディーゼルは船舶用の超大型エンジンまであるので、ガソリンエンジンの理屈は通用しないのかも。


もしくは14.0が少しやり過ぎだったか。
ここまで低圧で低温にすると始動の困難さもさることながら、ディーゼルはちょい乗りだとPM(スス)がたまりやすくマツダもそれでリコールを余儀なくされている。
ちょい乗りでコールドスタートが多用される日本の状況下で14.8から14.0に下げてしまうと、暖機を素早く済ませてエンジン温度を適度に高く保つことによってPMの堆積を抑制することが更に難しくなるのかもしれない。




ならば2リッターでどうだろうか。
これなら2.2リッターとの排気量差も10%を切り、冷却損失も小さくなってなんとかいけそうな気がする。
それに2リッターガソリンと共通化できるなら生産上のメリットは大きい。


ただ、自然吸気な2リッターとディーゼルの共通化であれば圧縮比やパワーの差が大きく、、エンジンブロックやコンロッドなど各部品を共通化しようとしても必要強度の違いが大きくて両方への最適化が難しそう。
たぶん2リッターガソリンが無駄に重く頑丈なエンジンブロックやコンロッドとかの使用で効率低下を余儀なくされて終わる。


というわけで、この1.8リッターエンジンは来年にも投入されるガソリンの圧縮着火エンジンと共用されるのだろうか。
圧縮着火だと圧縮比は16と言われるので強度的には共用しても無駄がかなり少なそう。
14.8の低圧縮でもターボでガンガンに過給するディーゼルと、16の高圧縮でもスーパーチャージャーでほどほどの過給しかしない圧縮着火なガソリンならほぼ同レベルか。





エンジン開発は莫大な開発費がかかると聞いているだけに、今回の1.8リッターディーゼルの投入は結構驚き。
マツダ規模だとその負担はかなり大きそうだけども、それだけVWの排ガス偽装の衝撃が大きかったのだろうか。
ヨーロッパも一斉にディーゼルからEVへと舵を切りなおしている。
それとも圧縮着火なガソリンエンジンへの布石も兼ねてて予定通りなので特に問題はないのか。


登場からまだ数年で2.2リッターより新しい1.5リッターディーゼルはその行方が気になる。
圧縮着火なディーゼルで1気筒当たりの排気量が小さく冷却損失が大きいのはどうなのかなと思っていたけれど、ここにきてその余裕の無さが裏目に出たような。
早晩アクセラも1.8リッターに切り替えると思うけど、ここで1.5リッターを使い捨てると元が取れないので軽量なデミオにだけはEGRを多用したパワーダウン版を搭載し続けるのかもしれない。


なぜか万人向けなATより走りの6速MTの方がエンジントルクが1割以上低いという、デミオのあの謎仕様がここで生きてくるのかも!
当時はカタログ燃費30kmを無理やり達成せんがための誰得な燃費スペシャルなのかと疑問に思ったものの、そうかあ、こんなこともあろうかと前もって低パワーな奴を用意してたんだなあ。
(たぶん違う…)



 
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